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ノーマルに戻す整備する

2007/09/18、ライディングの練習のために50ccスクーターを購入。ホンダ DJ-1R。

ホンダ DJ-1R 1986年モデルのスペック

ミニバイクレース仕様ということで、保安部品が取り外されていたので、まずはこれを修復。マフラーはキジマのチャンバー。プーリーとウエイトローラーは「最高速仕様」。バッテリー、エアクリーナーフィルター外し。

保安部品を取り付ける。ヘッドライトバルブが他車用だったので接点の爪を加工。ハイ/ロービームスイッチが逆になってしまった。バッテリーレスだが、キック始動が出来るので問題無し。これでなんとかヘッドライトもウインカーも点灯OK。

長年倉庫で眠っていたためにフロントブレーキワイヤーが固着していた。ケーブル内に4ストオイルを流し込んで潤滑する。キッチン用保冷パックにオイルを入れ、手で握って圧力をかけて注入。これでしっかりワイヤーが動くようになった。

カウルのビス受け部分があちこち割れていたので、ハンダごてで溶着。ハンダごての先端で合わせ目をぐりぐり溶かし、両片の一部を混ぜ合わせるようにしておいて冷やして固める。ABS樹脂はこれでかなり強度が出るようだ。今回はビスを留める要所だけを修復しておいた。

シートにいくつかの穴が空いていて、ここから裂け目が広がりそうだったので修復する。黄色のグルースティックを百均で買ってきて、まずはこれをヒートガンで溶かす。

パーツクリーナーでよく脱脂したシートの裂け目に、溶かしたグルーをスプーンですくって塗り付ける。冷めないうちに整形。

大きく裂けていたシートの角も修復出来た。シート皮が硬化していて、座るたびに裂け目が広がる状態だったが、これで大丈夫。シートよりグルーの方が柔らかいので密着性もいいようだ。あとで考えると、先に回りをマスキングしておいてからグルーを塗れば見栄えよく出来たと思う。市役所で原付登録をし、自賠責に加入(10140円・09/09/20まで)、これで公道走行OK。

ちょうど左足を置くステップフロア部分に穴が開いていて、水色の塩ビ板が当てがわれていた。少し見た目が悪かったので、中古のインナーフロアとアンダーカウルのセットをヤフオクでゲット。800円。さっそく交換。

アンダーカウルを付けると精悍なイメージになる。シート後ろにあったハンドグリップは整備性向上のため、とりあえず取り外したままで。

平地や下り坂なら75km/h近く出ている感じだが、発進や登り坂では回転が上がらずに「極遅」。プーリーが加工されているようなので、いったんノーマルのプーリーとウエイトローラーに付け替えてみることにする。ケースは周囲の8mmのボルトを全部抜いて取り外す。そして前のドライブプーリーフェイスを14mmのナットを緩めて取り外し、中のプーリーを外す。ちなみに14mmのナットの締め付けトルクは6kg-m。こんなに締め付けなくても外れなければOK。

右から、ホンダ系の歯車付きドライブプーリーフェイス、プーリーボス、ドライブプーリー、ランププレート、ムーバブルフェイスシール。プーリーの中に入っているウエイトローラーの重さを計ってみると10.0gの物が6個。かなり重めだ。ドライブプーリーのローラーガイドの端が削りこまれていた。

神戸のKN企画の補修用ノーマルタイププーリーキットを購入。送料・代引き手数料共無料で2250円。8.0gのウエイトローラー6個とスライドピース3個も同梱されていた。DJ-1Rのウエイトローラーは8.0gがノーマルのようだ。この補修用プーリー自体、ノーマルよりやや軽くなっていた。このキットではムーバブルフェイスシールは使わないので取り外しておく。取付のための7mmのビス3つとOリングも一緒にストック。

右がローラーガイドが加工されていたプーリー。これでウエイトローラーの移動量が増えてリフト量が増すという理屈。左は補修用プーリー。ちなみにウエイトローラーのセットの向きは、プーリー回転方向に対して後側にローラーの「壁」が当るようにセットするようだが、今回のキットのウエイトローラーは両面とも同じで「向き」はなかった。また、重さの違うウエイトローラーを3個+3個で使う場合は、重い方をそれぞれV字形になっているローラーガイド対の先側のローラーガイド(プーリー回転方向に対して)に入れるようだ。

ランププレートに取り付ける樹脂製のスライドピース3つも新品に変えておく。これも消耗品だ。

ホンダではウエイトローラーにはグリスは塗らないという指定だが、社外品メーカーいわく「グリスアップは必要」とのこと。今回はヤマハ純正のモリブデンオイルを薄く塗っておいた。たしかに、グリスがホコリをかんでウエイトローラーが摩耗する不安はある。また、金属と樹脂との滑りはいいのでグリスは要らないかも知れない。ただ、プーリーボス外側のグリスアップは必須のようだ。

プーリーにマーカーで印を付けておいた。これでどこまでベルトが上がってきているかがチェック出来るのだ。

エアクリーナーのエレメントが取り外されていたので、またまたダイソーで買った105円のエアコン用ホコリ除けカバーをカットして使用。砂埃の中を走る予定なので、やはりなにかしらフィルターがあった方が安心な気がする。

ホコリ除けカバーはかなり目が粗いので、吸入空気量はほとんど変わらないと思ったが、それでも少し空燃比が狂った。もともと少しセッティングが濃かったような気もする。キャブレータのエアスクリューを緩めて一番エンジンの回転が高くなるところを探る。そのあと、アイドルストップスクリューでアイドリングを適正な回転に下げておいた。

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