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クランクケース内の肉盛りをする3

肉盛りしてみるとどうも調子が良く無い。そこで今回は一次圧縮アップは諦めて、吸気ポートから掃気ポートへとつながる経路を元のように戻してみる。その前にピストンの下死点の位置をチェックして・・・。

シリンダを外して、ピストンをその下死点の位置にセットしてみると、ちょうどシリンダスカートの切り欠きとピストン下部の切り欠きが一致した。ということはシリンダスカートの切り欠きを削って上に広げてもピストンでブロックされるから開口部は広くならない。やはり肉盛り部分を削って「底」を下げるしかないようだ。

削りカスがなるべくクランクケースの底に入り込まないようにしっかりと養生する。固いエポキシパテや金属の粉がクランクやベアリングに付いて良いはずがない。シリンダボルトの穴なども目張りしておいた。

リューターでホジホジ。削りカスを掃除機で吸いながらどんどん削り進める。せっかく盛ったパテだが仕方ない。それにしてもこうして削ってみるとこのセメダインのパテの丈夫さが良く分る。肉盛りにはぴったりだ。

吸気ポートから一直線で混合気が流れ込むようにスムージング。でも、結局、ノーマル形状に近い感じだ。

対面側も削り込む。カーマで買った2本で2180円の「プロクソンハイスカッター」。気持ち良く削れるけれど、やっぱりハイス(鉄)なので、すぐ刃がダメになる。

これで出来上がり。肉盛り以前に戻ったという感じ。一次圧縮は、足した部分と削り込んだ部分でプラスマイナスゼロというところか。

念のためにパーツクリーナーでクランクケース内を洗浄。しっかり養生したつもりでも少し粉が入ってしまった。

そして底に溜ったパーツクリーナー液を注射器で吸い上げる。これで削りカスも一緒に取れたと思う。

シリンダの上からライトを当てた様子。吸気ポートから一直線にクランクの丸い部分が見通せる。さっそく試乗してみると、やはり肉盛り以前のフィーリングにほぼ戻った。出足のトルク感もあるし、最高速も下り坂なら70km/h程度。クランクケースの加工はこれで良しとしよう。

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