フューエルタンクを交換する

90SPの赤/金/白のフューエルタンク。カラーは大好きなのだが、傷が多かった。グラベルに突っ込んで倒れたせいで、左サイド上部が小石で削られ、地金が出ている。右サイドには大きめのへこみ。「見た目重視」ということで今回、このタンクを交換することに。

例のへこみタンク。たぶん、91か92モデルのものだと思う。ひっぱり君でどうにかへこみはひっぱり出せたが、その箇所の表面が少しでこぼこ。そこで大きなタンクパッドを貼って隠すことにした。キジマの汎用タンクパッド。厚さ8mm、高さ12cm。これなら傷跡をすっぽり隠して余りあるほどだ。裏に粘着テープがついているので簡単に貼れる。1228円。

柔らかいスポンジで出来ていて好きなようにカットも出来るが、今回はそのまま使用。パーツクリーナーでタンクをよく脱脂しておいて、左右対象に気を付けてペタッ。貼る箇所は3D曲面だったが、想像以上に伸びる素材なのでしっかりと密着してくれた。こんなことならもっと曲面のきつい上側に貼れば良かった。これだとシートに当るぎりぎりなのだ。

裏側もこんなにきれい。へこみさえなければ極上のフューエルタンクなのだ。指しているのはタンクのエアホール。ここから入ったエアがタンク内の細いパイプを通ってタンクキャップへと導かれる。その隣りの穴がタンクキャップ周囲の溝に入った雨水等を排出するドレン。これもタンク内のパイプを通ってタンク上部へつながっている。

レースレギュレーションで定められている防爆材(バッフルスポンジ)をタンクに6本詰め込む。5cm×5cm×40cm。1本380円。防爆材はガソリンの移動を押さえて荷重変化を緩やかにする。また、キャップが外れたタンクがコースを転げ回ってもガソリンを一気にまき散らさないようにする。

注入口下いっぱいまで詰め込んだ防爆材。耐ガソリン性の素材で2年は耐久力があるとか。たぶん、ずっと使えると思う。注入口横の少し大きめの穴がドレンホール。また、ちょうど人さし指の下にエアホールが開いている。

90SPのフューエルタンクからガソリンコックアッシーを取り外す。新しいタンクにはキャップもコックも、そしてラバー類も付いていないので全て付け替える。ガソリンコックの巨大なナットはウォータープライヤーで外した。ちなみに締め付けトルクは2.0〜2.5kg-m。

コックを取るとフィルターも外れる。くねくね曲がっているのは、防爆材を無理矢理押し込んだせいだと思う。その防爆材の千切れた細かなカスがいっぱいこびりついていたが、これはちゃんとフィルターがガードしていて、コックの方へ流れてはいなかった。

フィルターやOリングをパーツクリーナーできれいにして装着。

タンクキャップを取付ける。3つのキャップボルトを締め付けて完了。あとの4つのボルトはダミーなのだ。ちなみにタンクの底から入ってきたエアは黒いジョイントを通していったんタンクキャップ内に導かれ、そして中央の丸く黒い部分からタンク内へ。この黒丸のところがチェックバルブになっていて、ガソリンが逆流するのを防いでくれている。エアラインのどこかが詰まっていると、タンク内が陰圧になってガソリンがキャブレータへ落ちなくなるので、エアラインのチェックも重要だ。

しっかりとキャップがロックするかどうか確認。もちろん純正流用なのでバッチリ。タンクキャップを開ける時はマイナスドライバーを鍵穴に差して回す。鍵穴内には先端を折ったメインキーがあらかじめ詰めてあるのだ。

コックレバーはライディング中に足が触れて回ってしまわないように少し内側に追い込んで取付けておいた。

フューエルタンク交換完了。タンクパッドは好きではないけれど、傷隠しなのでしょうがない。革ツナギがあまり引っかかるようなら、もう少し小型の物に換えてみるつもり。NSR純正オプションのタンクパッドがまだ手に入るので、そちらの方が似合うかも。

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