88ロスカウルのリペア
以前、プラリペアで補修した左アンダーカウルの取り付けネジ部分が割れてしまった。プラリペアは強力に接着はするが、粘りがないので大きく変形させると割れてしまうのだ。ここは合わせ面がちゃんとしていなくて、ネジで締め付けて無理に力が加わってしまったようだ。
今回は見た目よりも丈夫さを優先させようと、ピアノ線を入れて補強することにする。0.9mmのピアノ線を写真のようにラジオペンチで波状に曲げておく。ピアノ線は強さはもちろん弾力もあるので、これをカウルに埋め込めばもうバッチリなハズ。
割れてしまったプラリペアの部分をまた彫刻刀で削ってV字型の谷にしておく。この割れ目にピアノ線を渡すように埋め込むのだ。ピアノ線の両端を束ねてペンチではさみ、ガスコンロで真っ赤に焼いてからカウルに押し付ける。
カウルの材質は熱に弱いので簡単に溶けてピアノ線がめりこむ。波状にしておいたのはカウルにしっかり固定するため。これだけで強度は十分だ。
両端の余分なラインをニッパーで切り取る。そのあとヤスリで切断面をきれいに削っておけばOK。
念のためいつものようにプラリペアで補強しておく。プラスチックの粉に針の先から溶剤を垂らして溶かし、どろどろにまとまったものを針ですくってカウルへ。さらに溶剤を加えれば補修部分にきれいに流れ込む。
これは裏からみたところ。V字谷の接合面を埋め、ピアノ線の上にもプラリペアを被せておいた。ピアノ線はしっかり食い込んでいるので外れることはないと思うが、こんな感じにカウルの中に完全に埋め込んでしまえばなお安心。
もう一箇所、リアカウルのシート下部分にも亀裂が出来ていた。ここはリアカウルの脱着の時にかなり無理な力がかかって変形する場所なのでプラリペアではきつい。そこでここにもピアノ線を熱して埋め込んでみた。こちらは試しにプラリペアでの補強はなし。ピアノ線の弾力だけの方がいい感じがするからだ。
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