88RCバルブの調整

まずはRCバルブのケーブルをゆるゆるにセットしておく。メインスイッチを入れると一番ロー側にサーボが回るのでワイヤーが突っ張らないようにしておくわけだ。そしてエンジンを始動させる。ガソリンタンクを取ってあるので、ガソリンホース内にジェットオイラーでガソリンを流し込んでやる。200cc程作っておけばOK。オイルパスチューブのエア抜きも一緒にするときは2ストオイルを1/50加えた混合ガソリンを使用する。

エンジンをオーバーホールした直後なので排気煙が多い。また、サイレンサーがほぼ新品なのでかなり音が静かだ。これが88NSRの新車時の音か・・・。オイルパスチューブのエア抜きはオイルポンプを指で全開にしたまま30秒もアイドリングさせればOKだと思う。

88NSRではエンジン回転数を2,000rpmまで上げると、RCバルブサーボが一時的に一番ハイ側になる。この時にメインスイッチでエンジンを切ってハイの位置にサーボを止めておく。プーリーの穴に3mmのビス(長さ25mm程度)をねじ込んで固定。RCバルブサーボのプーリーがこのハイの位置の時、RCバルブも全開位置にあるようにセットするわけだ。

模式図としてはこんな感じ。RCバルブでポートの高さを変えて、低回転時でもある程度パワーを出すしくみ。

これがシリンダ脇のRCバルブのプーリー。真ん中に指針の突起があって、これを奥のRCバルブベースにある突起と合わせる。あらかじめどの位置がRCバルブ全開状態になるかシリンダを外してある時に正確にチェックしておいたが、ちょうど突起に刻んである溝が一致したところがRCバルブ全開位置だった。開け過ぎてもRCバルブが格納スペースに落ち込んでしまってダメなのだ。

まず右側の引き側のワイヤを張っていって、指針を右に微妙にずらす。そして左の押し側のワイヤを張ってセンターに引き戻す感じ。最終的に指針が合致していて、ワイヤの張りが適度ならOK。排気ポートから直接シリンダ内に指を突っ込んでRCバルブの全開位置を探るのが一般的だが、シリンダを外した時に目視でチェックしておくこの方が正確に「全開調整」出来る気がする。

張り具合の目安はRCバルブプーリーのガタが0.5mm〜3mm。張り過ぎもワイヤやサーボに負担を掛けるので、わずかにでもプーリーが動く程度に調整するのがいいと思う。そして指針がぴったり合っていればOK。

3mmの固定ビスを外しておく。メインスイッチを入れるとサーボはローの位置に戻る。そしてエンジンをかけて2,000rpmでハイになるか確認。3,000rpmまで上げるとまたローに戻るのが正常な動き。RCバルブは3,000rpmから徐々に開いていき、88PGMの場合は11,000rpmで全開になる設定らしい。ちなみに5,000rpm程度ではRCバルブは開かないようだ。

今回、エンジンをオーバーホールしてRCバルブ回りもしっかり整備したことから、リミッターを解除することにする。88NSRの場合はテールランプのところの配線の中の青/黒のリード線を外すだけでOK。コネクタを抜いて絶縁しておく。これで75%の開度(9,500rpm)で止まっていたRCバルブが全開位置まで動くようになるようだ。

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