チャンバーをきれいにする

88テラのチャンバーをきれいにする。以前はカーマで水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)が4%の強力な「パイプクリーナージェル」が買えたが、いまは扱っていないらしい。ダイエーで「パイプクリーナー」を購入。どちらの商品も同じ系列の会社が生産していて、ボトルは違っても中身は同じく水酸化ナトリウム4%のモノ。1リットル入りで228円。

例によって耐油のゴム手袋の指の部分をつかってチャンバーの端を密閉。針金でしっかり止めておかないと溶液が溢れてくるのだ。各チャンバーに3.5本分のパイプクリーナーを入れたが、少し足りなかったので水を補給。パイプクリーナーは合計8本要るようだった。

チャンバー入り口もゴム手袋の掌部分を切って使って密封。出来るだけ空気を抜いて水酸化ナトリウム溶液がカーボンに触れるようにしないとダメだ。そこでチャンバーを倒して寝かせてセット。入り口は針金を二重巻きにしてピンと張っておく。出口も針金二重巻きに変えた。

少しずつ位置を変えて放置。やはりカーボンの厚い入口/出口が溶液に浸っている時間を長くする。6日は浸けておかないと完全には取れないようだ。最後はゴム封を外してカーボンの落ち具合で判断。

中の溶液を流したらよく水洗い。茶色の水がかなり長い間出てくるので、たぶんそれはパンチングメッシュ裏の消音材に含まれている分が流れ出てくるのだと思う。入口から覗いてみると完全にカーボンが取れてきれいそのもの。新品時の性能が戻っていると思う。外側も中性洗剤で洗って、乾かせばチャンバーの洗浄は完了だ。

上は88サイレンサーの構造。完全にストレート構造になっているので覗くと反対側の穴が見える。下は89サイレンサー。全長が短くなって、中のパイプが斜めになっている。これで消音能力は上がっているが、もちろんパワーは落ちている。どうも88後期のサイレンサーもこの斜め構造になっているらしい。中のパイプにはパンチングがあり、消音材は無し。それでも外壁との隙間が狭いので間に溜まったカーボンを取るのは不可能に近い。サンポールなどの希塩酸を入れてみたが、どろどろになったカーボンがパンチングの穴から抜けなかった。そのため留まったサンポールがアルミの外壁を溶かし、穴が空いてしまった。

88サイレンサーは直管なのでカーボンが詰まってもパワー自体は落ちないと思う。そのまま使っても良かったが、今回はヤフオクで入手した未使用のLサイレンサー4000円と新同のRサイレンサー1500円に換装。どちらも1000gちょうどの重さ。未使用のサイレンサーの外観がかなり古びていたので、800番のサンドペーパー→2000番のサンドペーパー→ネバダルで磨いてきれいにしておいた。鏡面仕上げまですると新同モノと差が出来過ぎるのでほどほどに。

ピカピカのR/Lサイレンサー。ガリ傷もなくきれいそのもの。消音効果も新品とほぼ変わらないはず。ただし、もともと88サイレンサーは爆音なんだが・・・。

サイレンサーのガスケットを新品にしてボルトで取付。締め付けトルクは1.0〜1.4kg-m。相手がアルミなので締めつけ過ぎに注意。ちなみに写真の未使用サイレンサーのステーに穴が空いているのはなぞ。こんな仕様はみたことがなかった。外壁にも輪切りの溶接の跡があるし、試作品かなにかだったかも知れない。

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