88ロスを走行会仕様にする

キャブレータのフロート室からオーバーフローしたガソリンを受けるキャッチタンクを取り付ける。バイクを傾けたり、倒してしまった時にガソリンをコースにこぼさないためだ。カーマで250ccのポリエチレンの広口ビン(¥148)を買ってきて、フタにドレンホースより少し小さめの穴を2つ開ける。まず熱した釘で溶かしてからダイヤモンドヤスリで整形。さらにタンク内の圧を抜くために3mmほどの穴を電動ドリルで開けておく。

車体右側下に出ている2本のドレンホースを左側に持ってくる。左側にしかアンダーカウル内にキャッチタンクを取り付けるスペースが無いからだ。タンクのフタの穴に2本のドレンホースを通す。タンク本体との間に中ブタがあるので、中央だけくり抜いてセット。この中ブタがパッキンの役目をしてくれると思う。

カウルやカバーに取り付け用の穴を開けたくなかったので、ジェネレーターカバー下のエアダクトにあるピラーと、スピードメーター取り付け部との間にタイラップを張って、ここにキャッチタンクを取り付けることにする。30cmのタイラップを2本つなげた。

タンクも30cmのタイラップで固定。ただ、タイラップ同士だと滑ってしまうのでシリコンチューブをタイラップに被せて使ってみた。ちなみに、出来るだけキャブからドレンホースが素直に下方に伸びるように取り回すのが基本だが、そんなに神経質にならなくても大丈夫のようだ。キャブのフロート室にはエアベントが開いているので、このドレンホースがたとえガソリンで詰まってしまってもフロート室が負圧になることはないのだ。

アンダーカウルを取り付けると、シリコンチューブがカウルに接してしっかり固定。カウル内に収まっているし、これならOK。

あとはミッションオイルのドレンボルトとオイル注入口のフィラーキャップをワイヤーロックする。これもオイルをコースにまき散らさないためのマナー。スペアのドレンボルトがあったので、ボール盤を借りて3mmほどの穴を開けた。最初にポンチを打ち込んでドリルが滑らないようにする。出来ればまず細いドリルで穴を開けておくと失敗が少ないかも。

フィラーキャップの方は2mmの穴を電動ドリルで開けた。熱した釘で開けてもいいし、キリでも大丈夫そうだった。

穴を開けたドレンボルトをセット。オイルは粘度があるので素早く交換すればほとんどオイルを漏らさずに出来る。そしてワイヤーツイスターを使ってステンワイヤーでドレンボルトとフィラーキャップをロックする。

0.55mmのステンワイヤーを使う。写真のようにボルトの頭にひと回りワイヤーを回して穴から出す。この方法だとボルトにかけたワイヤーがボルトの頭から外れることがないし、左右どちらの方向の緩みにも対処出来るのだ。

ワイヤーツイスターでフィラーキャップまでの間をねじって、その先をフィラーキャップの穴に通し、また少しワイヤーツイスターでねじっておく。フィラーキャップとドレンボルトのそれぞれ締まる方向にワイヤーを張る。

フィラーキャップの穴から出したワイヤーをねじったら、それを写真のようにくるくると丸めてからニッパーでカット。丸めるのは軍手などが引っかかるのを防ぐため。

バックミラーを外す。バックミラーの取り付けボルトはアッパーカウルの取り付けボルトを兼ねているので、あらたにネジを用意してこれでカウルを固定。振動で緩まないように注意する。

ステップの先についているバンクセンサーも外しておく。バンクセンサーが路面に引っかかると恐いので、無い方が安全なはず。

あとはナンバープレートを外し、テールランプユニットとウインカーを外しておく。フロントもウインカーを外し、ヘッドライトにテーピングをして完成。NSRはレース参戦を基本に作られているので保安部品が簡単に取り外せるようになっているのだ。

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