ミニバイク耐久レース 10秋
90NSR250R SP SP仕様
93TZR50R SP仕様
88NSR250R SP
その他
2010/11/03(水・祝)、8回目の3時間耐久ミニバイクレース参戦。天候晴れ、コースコンディションドライ。メインジェット#100、プラグ10番、混合比1:40。BF46クラスでポイントリーダーのライダーから、ここは空気圧は高めの方がタイムが出やすいということを教えてもらい、空気圧をフロント160kpa、リア170kpaに設定。ころがり抵抗を減らしてみる。しかし、練習走行で相棒のOさんが「タイヤがはねる感じがする」ということで、先回と同じくフロント130kpa、リア140kpaに戻す。アイドリングはエンブレを出来るだけ効かせるために、通常通り1,800rpmに下げておいた。
8:30a.m.の練習走行開始時点で気温15℃、湿度50%。タコメーターはストレートで14,000rpmを振り切る勢い。これでは回り過ぎで、高回転域ではただ回っているだけの感じ。そこでメインジェットを#105に上げてみた。これでかなりトルクが戻ってくれた。決勝スタート時には気温はさらに下がり10℃、湿度48%。一番暖かかったのは40分経過後の12℃、湿度39%。この気温ならたぶんメインジェット#110でも最後までカブリが出ずに済んだと思う。予選タイムは53秒757で6番手。
燃料は練習走行と予選で4L、決勝で6L使用。1:00p.m、ルマン式で3時間耐久レーススタート。スタートの良さだけは自信があったのだが、うっかりキルスイッチをOFFにしたままで出遅れてしまった。ただ、タイヤがかなり冷えていて危ないので、自分的にはこのミスでかえってホッとした。
今回のテーマは、「立ち上がり重視のラインでスロットル全開時間を長くする」というモノ。タイムを縮めようとしたら、速度一定で走っていてはダメで、加速しなければ・・・。しかし、非力な50ccといえどもバイクがコースの外を向いていたのでは、恐くてとても全開に出来ない。そこでコーナーを抜けたあとに長い直線が続くような立ち上がりラインを設定し、そこでスロットルをきっちり全開にする。写真は3コーナーの立ち上がりだが、いい感じでフルスロットルに出来ていたと思う。
1コーナーもライン重視でしっかり減速をしつつ、奥まで突っ込んでコーナー頂点の奥に設定したクリッピングポイントを目がけて走り込む。この走り方で一気にタイムアップをもくろんだのだが、期待したようにはタイムが出なかった。バイクはストレートの伸びもあったし、コーナーからの立ち上がり加速もOK。となるとあとは進入速度か・・・。たしかにライン重視で走るため、進入速度はいままでより遅めだったと思う。リーンアングルも浅いし、もっと高い速度でリーンしてもOKなはずだ。しかし、それが恐くて出来ない。どうしても必要以上に減速してしまうのだ。
では度胸一発、ハイスピードのまま飛び込めばいいかというと、たぶんダメだろう。師匠の弟で元レーサーのM氏も「ただリーンさせただけでは飛んでしまう、サスを縮めてタイヤを押し付けておかなければダメ」とのこと。そのためにはシフトダウンによるエンブレが有効だそうだ。しかし、写真の4コーナーは、シフトダウンなしで5速でクリアしたい。どうしたらいいのだろうか・・・。
M氏から、「スロットルを開けて倒し込みを止める」という話も聞き、これはレース後にいろいろ考えるヒントになった。スロットルを開ければリーンが止まると思えば(実際そうなんだが)、進入速度が高くてもバイクに身体を預けて、まずはパタッとリーンさせられそうな気がする。M氏からはまた「ミニバイクはパワーが無いからリーン中にスロットルをガバっと開けてもハイサイドなどは起こさないので、後輪がずりずり外に行っても大丈夫」とのアドバイスをもらった。要は進入スピードの勢いを、うまくリアをアウトに押し出すようなカタチに変換するようターンすればいいということなのだが・・・。写真の4コーナーでは、荷重を「下方向」に感じていて、これではそのターンとはほど遠い。タイヤの接地面方向に向かってまっすぐ荷重する感覚でなければ・・・
このTZR50Rは難しいマシンだと思う。ハンドルが低く、ステップは高め。ヘタにハングオフなどして、バイクとの一体度を下げてしまうと曲がる気がしないのだ。写真のように膝を大きく開き、この重量変化でリーンさせようと思ってもかえって逆効果だと思う。レース後にあれこれ考えてみると、腰はズラしてもしっかりとニーグリップをしてリーンを開始したら、ストレートでのスピードを殺さずにターンに入ることが出来るのではないかという気がしてきた。とにかく身体とバイクがバラバラな状態では、とても恐くて突っ込んで行けない。「スキーのブレーキターンのようにリアタイヤが横を向き、それが抵抗となってスピードが落ちる」みたいな感覚が出てきたら、きっと安心してコーナーに飛び込めると思う。これはまァ、頭の中だけの都合のいいシミュレーションなのだが・・・。
写真は逆バンクコーナー。ここもスロットルオフだけで進入出来るのだが、今回は立ち上がり重視ラインを取るために、フロントブレーキも使って減速した。リーンアングルがいままでより浅いので、コーナーリングスピードは落ちていると思う。その後の立ち上がりはけっこう速かったので、タイムを詰めるとしたらやはり進入速度を高めなければ。
S字の入口。クリップを奥に取るためにアウトに大きく出てから進入。たしかに立ち上がりでスピードに乗るが、ここまでアウトに出なくてもイケるはず。
これはS字の2つ目。フロントブレーキをかけて、それをきっかけにリーンするのでここで速度がぐっと落ちる。S字1つ目の立ち上がりスピードが上がったせいもあるが、それにしてもここでのブレーキングの影響は大きい感じ。ここからの立ち上がりが遅くなることで、続く11コーナー、最終コーナーへのスピードの乗りがどんどん悪くなってしまっていた。
今回のテーマの立ち上がり重視のラインについては、スロットルが今まで以上に開けられたのでOKだと思う。しかし、進入速度を高めなければタイムアップにはつながらないことが分かった。そして自分は高いスピードからリーンに入れないことがネックだということも・・・。立ち上がり重視というのはライディングの基本だが、そう考えるとリーンももう一度基本に立ち返って考え直した方が近道かも知れない。いま考えているのは「ニーグリップの重要性」。バイクをちゃんとリーンさせるためには、まずはニーグリップをしっかりすることからやり直してみたい。
レースの方はOさんと30分交代で走って、190周でゴール、5位という結果だった。これはいままでで一番良い記録。レース的には2人とも全開、限界走行で走り切って、レースらしい緊張感を楽しめた。
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