ミニバイク耐久レース 07秋

2007/11/3(土・祝)、3回目のミニバイク耐久レース参戦。自宅で整備したTZR50Rを前日からハイゼットカーゴに積んで準備OK。タイダウンベルトはサスがへたらないように、出発直前まで緩めておいた。6:00a.m.出発。天気晴れ。

途中でコンビ二に寄っても1時間でミニバイクサーキットに到着する。7:00a.m.一番乗り。さっそくバイクを下ろして準備を進める。

まずはタイヤの空気圧をチェック。実は先回のレースから6ヶ月間でフロントタイヤの空気が完全に抜けてしまっていたので、少し心配だった。念のため9日前に前後タイヤとも200kPa入れて様子を見ておいた。チェックしてみるとフロントは大丈夫だったが、逆にリアが大気圧まで下がってしまっていた。たぶんこれはパンクではなくてリムから自然に抜けたのだと思う。いつものようにフロント120kPa、リア130kPaにセット。念のため、決勝前にもう一度チェックすることにする。昼の休憩があるのでそこでタイヤも冷えて「冷間」の空気圧が計れるハズ。

トランスポンダー付きのフロントゼッケンを取り付ける。赤外線発光LEDを垂直に上に向けるようにしてセット。今回は白いガムテープで固定したが、透明の物の方を持ってくれば良かった。透明ならゼッケンナンバーぎりぎりまで覆っても問題ない。燃料はハイオクにいつものカストロール747を1:25で使用。8:55a.m.から1時間の公式練習開始。6ヶ月振りに乗るTZR50Rはけっこう恐い。エンジンの調子はいいようだ。14,000rpmのメーターを振り切る。プラグはNGKの10番。

10:00a.m.から30分の予選。気温15℃、湿度61%。少し暖かくなってきた。気張って走ってみたが、ついコーナー手前でブレーキを掛けてしまう。また、コーナー奥深くまで進んで倒し込もうとしてどうもうまく行かなかった。最後はフォームも走り方も考えずにとにかく気合いで走ってようやく53秒台に。たぶん、これは足回りを整備したせいで出たタイムだと思う。ペアライダーのKさんは52秒617。トップはアプリリアRSの46秒614。

予選はKさんのタイムでも12台中10番手だった。妙にTZR50Rが遅く感じるが、アプリリアRS軍団などは排気量を60cc台、70cc台にボアアップしてしかもスリックタイヤ装着。ちょっとTZR50Rがかわいそうに思えてきた。

10:50a.m.、「スペシャルステージ」ということで1周のみのタイムアタックにチャレンジ。気温17℃、湿度50%。条件としては悪くないが、待っている間にタイヤが冷えてしまっていてちょっと不安。11コーナーに気張って突っ込んだらリアタイヤを大きく滑らせてしまった。タイムは53''000。もうひと息だったが、この時の走り方では限界だろう。レース後いろいろ考えてみると、リーニングポイントで一気にリーンさせればタイヤは滑らないようだ。それを怖がってゆっくりとリーンさせて、クリッピングポイントでさらに深くリーンさせていくとタイヤが滑る。根性で突っ込んでいっても、テクニックが無ければタイヤが保たないのだ。

Kさんからスペシャルステージで白煙が出ていたとの指摘。これはいきなり全開にしたからだと思うが、もう少し混合比を下げて1:30で決勝を走ることにする。オイル成分が少なくなればそれだけ爆発力も強くなるわけだが、今度は焼き付きが心配。でもカストロール747は優秀で1:50までOKらしいし、アプリリアRS軍団をチェックすると1:40。結局、1:30で問題なかった。次戦は1:35でもいいかも知れない。また、ガソリンは満タン10リッター入れてしまったが、これはやはり入れ過ぎた。せいぜい8リッターで十分。

空気圧をチェックすると決勝前でフロント130kPa、リア140kPa。10kPa高くなっていたのは完全に冷えきっていないからだろう。とりあえずこのままでOK。1:00p.m.決勝レーススタート。スペシャルステージの結果でジャンプアップして7番グリッドから走り出す。

4コーナーの走り。身体を出来るだけ落とさないように気を付けて走ってみた。それはいいと思うのだが、このフォームだと恐いのでついブレーキを掛けてしまう。ここは走り方を変えなければ・・・。

今回は出来るだけ膝を擦らないようにしてバイクをコントロールしようとしてみた。ところがコーナー入口で一気にリーンさせられず、それでも回りのライダーの速さにつられてコーナーに突っ込んでいくと曲がり切れずにコースアウトを数回。ブレーキと前後サスを整備しておいたおかげで転倒はせずに復帰出来たが、そんなことを繰り返すうちにヘアピンで減速し切れずにそのまま直進してコースアウト、土の上で転倒してしまった。いったんピットに入って再スタート。写真は逆バンクコーナーへの進入。

ヘアピンで突っ込んだのは、ブレーキを使わないようにレバーの根元に人差し指を掛けていて、これで減速しようとした時に力が入らなかったからだ。そこでもうヘアピンではちゃんとレバーに二本指をかけてしっかりフロントブレーキで減速することにした。これが自分に合っていたようで、それまでエンブレ中心で減速していた時と比べて数段スムーズにヘアピンをクリア出来るようになった。いままでエンブレが効き出すまでの空走時間が恐ろしかったが、ブレーキで減速出来ると思えば、ぎりぎりまでアクセルを開けて突っ込める。フルブレーキングしながら5速から3速にシフトダウン、クラッチをつなぐとちょうどいいスピードになってブレーキリリースへ。そして強力に旋回開始。いままで苦手だったヘアピンが最後は一番好きなコーナーになっていた。写真はヘアピンを立ち上がって登り直角コーナーに入るところ。

2:00p.m.、気温20℃、湿度40%、エンジンは相変わらず調子いい。写真はペアライダーのKさん。たぶんここは最終コーナー。スピードが乗っている感じだ。

レースは30分ずつきっちりライダー交代をして合計3回ライディング。この4コーナーもタイムアップにはかかせないポイントのようだが、レース終盤、なんとかノーブレーキでクリア出来るようになってきた。アクセルオフの時間を長くとってでも、ブレーキをかけないでクリアした方がタイム的にかなり有利のようだ。

コツとしてはとにかく早めにリーンさせる。4コーナーのかなり手前、写真矢印の位置に舗装の継ぎ目があるので、これを目印に5速からアクセルオフでリーン開始。するとリーンした途端に曲がれる気がしてくる。クリッピングポイントではアクセルを開けるようにしてクリア。

3回目のライディングの終盤、直線でエンジンが13,000rpmまでしか回らず少しおかしい感じになってきた。エンジン音だけが妙に大きく響いてくる。すると、あと5分でKさんに交代というところで突然エンジンがパワーダウン。非常事態発生だ。抱き付きとかオーバーヒートでもなさそう。まさかここに来てかぶり現象が起きたか、と青くなったが1/3周程流すと何事も無かったように回復。一体なんだったんだろう。そのままピットインしてKさんにライダーチェンジ。そして3時間経過してチェッカーフラッグが振られる。その時にまたエンジンパワーがダウン。Kさんがなんとかラスト1周を走ってそのままフィニッシュ。

あとで考えると燃調が狂ってカブったとはどうも考えにくい。気温は21℃から下がり始めていて、湿度も40%から32%に下がってきている。水蒸気が減れば酸素量も多くなるわけだから、かぶりにくい状況だったハズ。燃料系統かも知れないと、タンクキャップの空気穴からパーツクリーナーを吹き入れると一応タンク内への穴には通じているようだが、パーツクリーナーを吹いたあとは、それまでしばしば鳴っていた「く〜」というワンウェイブバルブの音が消えた。音は、タンク内で気化したガソリンが外に出ようとしてワンウェイブバルブを鳴らしていたモノだと思うが、この辺りがどうも怪しい。それと燃料ホースの途中に付けてある社外品のフィルターが悪さをしている可能性もある。フィルター内部に空気が入っているのがどうにも気に入らないのだ。次回はこの辺りを重点的に整備してみなければ。

結局、3時間で187周して10位という結果に。ちなみにトップはやはりアプリリアRSで223周。ただ、クラスごとの表彰でSPクラスが1チームだけだったために「クラス優勝」として表彰台に上がってしまった。これはまァ、最後まで走り切ってくれたTZR50Rへのご褒美というところだろう。

問題の「かぶり現象」が、電気系統による失火がきっかけだとしたら大変だが、回復具合やプラグをチェックした感じではどうも違うようだ。やはり燃料がなんらかの原因でキャブレータに行かなかった感じがする。「ガス欠」が原因だとするとこれまで「かぶり」だと思ってメインジェットを#100に下げていたが、この部分も考え直さないと。次回までの宿題だ。

走り方も宿題がいっぱい。まずは、1コーナーでフロントブレーキを強くかけてしまうのはダメだと反省。1コーナーは6速から4速にシフトダウンしてエンブレだけでカットインして、クリップで加速するくらいの勢いで突っ込む。そして2コーナーで3速に落としてここで始めてブレーキを使って一気に速度を落とす。つまり2コーナーを得意なヘアピンに見立てて走るという考え。1、2コーナーの処理をうまくすれば3コーナーまでスムーズにつながってタイムが出る気がする。あとは逆バンクコーナー。ここは絶対にブレーキをかけないようにして、早めにリーンさせてインに飛び込む。ブレーキをかけずに、コースアウトもしない走りが出来ればタイムアップしそうだ。そして最後は11コーナー。ここもかなり手前でリーンさせて向きを変えておいて、加速してクリアする。いままでのようにリーンさせていたのではコーナー出口で飛び出しそうになってクリップでさらにリーンさせることになってタイヤが滑る。早めに、そして一気にリーンさせることがタイムを出す鍵のような気がしている。

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